今回、本展の舞台となったのは、イタリア・シチリア島南部アグリジェント県
ファヴァーラ市。
市庁舎、歴史資料館、教会、カフェ、ホテルに囲まれる「ピアッツァ・カヴール」
広場は、並木の作る木陰にベンチが置かれ、生活に寄り添う場所で市民同士は
みな顔見知りで深夜まで賑々しい。
外部から訪れる観光客も開放的に受け入れられ、挨拶を交わし合う。
そんな市の中心的広場至近の3会場で本展はスタートした。
日本では「クレルモン家」で知られるキアラモンテ家の「キアラモンテ城」
市の最重要の歴史建造物として、シチリアの歴史を訪ねる観光客が後を絶たない。
自然光が降り注ぐキアラモンテ城の会場。
また、かってのファヴァーラ領主カフィジ家の「パラッツォ・カフィジ」は
年中インスタレーションなど現代アート・イベント等が行われ、アグリジェントの
芸術愛好家にとって目の離せないスポットとして周知されている。
3つ目の会場はアンドレア・バルトリ氏主宰「ファーム・カルチャー・パーク」
ファヴァーラ市のシンボル「アートのユートピア」として
欧州内で唯一無二の存在として急速に注目を集めている。
地中海で長いヴァカンスを過ごすヨーロッパ観光客が、この気鋭のアートスポット
を次々と訪れる。
本店は以上の3会場にて、2017年6月28日から7月30日まで開催、日本人作家178名
による独創性溢れる多種多様な技法作品の展示となった。
(欧州美術クラブ広報より)
左からファーム・ディレクター、ファーム主宰 バルトリ氏、一人置いて
リオッタ氏、ファヴアーラ市長 アナ・アルバ女史
キアラモンテ城にて開催されたオープニングイベント
「本展舞台にファヴァーラ市を選んで頂けたことを心より光栄に思います。
現代日本芸術を一望俯瞰できる多彩な表現とクオリティーがファヴァーラ中を
驚かせました。この展覧会は本日、市の歴史に刻まれる出来事となりました。
インターネットなどですでに大きな反響を呼んでおり、遠方から多くの来場者
がいらしゃっております。
日本とシチリアは遠く離れておりますが、感性と価値観においては、大変親しみ
深いものだと素晴らしい作品を見て胸打たれました。
同時に世界からますます賞賛されている日本独特の「美」「ホスピタリティー」
には、私たちも大いに学びたいと感じました。
今回、この展覧会にご参加いただいた全ての皆さまと、願わくはアートの力で
共に未来を築いていければと祈っております。わざわざ足を運んで頂いた作家の
皆様はもちろん、この場に来られなかった日本の全ての出品者に深く感謝致します。
ぜひ、近い未来の再演とさらなる日本の皆さまの来訪を願っております。
ファヴァーラ市長 アナ・アルバ」
「本展に出品しました「兆し」が大賞を頂きました。
関係者、並びに審査員の皆さまにお礼申しあげます。
また、会場においでくださいました皆様にも心から
お礼申し上げます。
ファヴァーラ市がますますアートの都として栄えますことを
遠く日本からお祈りしております。
江田 朋百香」
キアラモンテ城に展示された「兆し」